人生後半戦の新おとな学 Ver.2

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人生後半戦にいくらお金が必要かというと

人生後半戦にいくらお金が必要かというと|新おとな学 Ver.2

 

 

人生後半戦の生き方を考える上で手っ取り早く老後の「3K」を順番に考えてみたいと思う。老後の「3K」は「お金・健康・人間関係」なので、今回は「お金」についてである。

 

 

人生後半戦と老後の違い

 

前回もお話ししたように人生後半戦の開始時期は自分で決めることになる。仮に50歳を人生後半戦の開始時期とすると。老後はいつから始まるのだろうか。70歳だろうか、80歳だろうか。

老後はひとりで体が思うように動かなくなったとき、頭が思うように働かなくなったときと考えるべきだろう。端的に言えば介護保険のお世話にならなければならないのが老後の始まりと考えてどうだろうか。

介護保険は申請書をもとに市町村職員が一次調査を行う。調査票は全国共通ではあるが、調査員によって、また介護保険対象者の体調によっても調査結果は異なる。

人生後半戦と老後の違いは年齢の違いではなく、加齢が理由で自立した行動と思考、生活ができなくなったときに老後が始まると考えるべきだろう。

 

老後とハンディキャッパー

 

要介護者は健常者と比較してハンディキャップが生じる。高齢者と障がい者を指してハンディキャッパーという言葉を使うことがる。要介護の高齢者と障がい者、そして経済的なハンディキャップを含めてハンディキャッパー(以降、HCP)と考えることにする。

人生後半戦においてどの時点でHCPになるかは分からない。人生後半戦の「お金」はノーマルな場合とHCPの場合では異なる。つまり「お金がいくら必要か」は2通りの考えが必要だ。

さらに夫婦の場合は、夫か妻のどちらかがHCPになる場合と両方がHCPになる場合を考えなければならない。これだけでも5通りのパターンが考えられる。

  1. ひとりぐらしでノーマルな生活を送る場合
  2. 夫婦二人ぐらしでノーマルな生活を送る場合
  3. ひとりぐらしでHCPになった場合
  4. 夫婦二人ぐらしでどちらかがHCPになった場合
  5. 夫婦二人ぐらしで両方がHCPになった場合

私自身も両親の介護をしているときにこのことに気づいたのだが、ときすでに遅しでリカバリーにかなりの時間を要した。二人同時にHCPになることは想定していなかったのだ。

 

 

 

 

老後資金は3千万必要か、それとも1億か

 

老後資金に必要な金額が3千万円であろうと1億円であろうと、前述のパターンでは計算されていない。確かに老後資金を算出する根拠については知らなければならないが、すべての人にこの試算は当てはまらない。

この「当てはまらない」ところが老後資金を強調する理由でもある。つまり総額を提示してまず注目を集めさせることが老後資金の金額を強調する理由だ。では強調して得するのは誰だろうか。

まずは老後資金を計算することを促しているのが、金融業界と生保業界である。金融業界は投資をすすめやすくなり、生保業界は介護保険などの斡旋を行いやすくなる。また個人ではFPのプロと称する人達が資金運用等の老後の資金計画をすすめるわけである。

もちろんビジネスなので被害者意識を持つ必要はないが、老後資金に対する知識を正確に持つ必要はある。提示されたライフプランを鵜呑みにするのではなく対等に話せるような知識をつけるべきだろう。

また国の予算としても高齢者に関わる年金・医療・介護・社会福祉関連の予算が膨らんでいるので、これらの予算が減少するように舵取りを行わなければならない。国に頼らない老後資金が国としても必要な訳だ。

 

人生後半戦に必要なお金は

 

お金には入ってくるお金と出ていくお金、そしてその差額である貯めるお金がある。実際には現金を貯めるのではなく、貯蓄額や投資評価額として数字上で確認するだけだ。

「お金がいくら必要か」を考えるときに入ってくるお金から考えると、多ければ多いほどよいという答えになるだろう。これでは何も考えていないのと同じである。

「お金がいくら必要か」を考えるときには出ていくお金から考える必要がある。そして出ていくお金を考えるには、自分がどのように生活し行動するかを予測し、計画しなければならない。

お金が入ってくるルートは仕事だけとは限らないし、出ていくルートも生活だけとは限らない。貯めるお金もすべてが現金というわけでもない。人生後半戦には自分の実情にあったお金の知識が必要なのだ。

 

 

人生後半戦は足し算ではなく引き算から考えよう

 

人生後半戦に限らずお金の問題というのは入ってくるお金の足し算ではなく、出ていくお金の引き算の間違いから生じる。厄介なのはお金がゼロになり、さらに実質マイナスになってもお金を手に入れる方法があるということだ。

人生後半戦は引き算の間違いを考えることから始まる。つまり借金をなくすことから始めよう。そのためには仕事で稼ぐのが一番確実である。次回は「お金と仕事」の話について考えたい。

(つづく)