人生後半戦の新おとな学 Ver.2

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人生後半戦に必要なのは「良好な人間関係」

人生後半戦に必要なのは「良好な人間関係」|新おとな学 Ver.2

 

人生後半戦になると若い頃とは人間関係が変わってくる。家族関係は家族全員が同じように年をとっていくために、人間関係の変化があってもすぐには気づかないことがある。人生後半戦はどのような家族関係、人間関係を構築すればよいのだろうか。

上記のグラフは下記の資料を元に作成した

厚生統計要覧(平成29年度)- 世帯数,世帯構造×世帯主の年齢階級別

 

 

 

家族は同居しているという考え方

 

厚生統計要覧(平成29年度)より作成

 

家族関係に家族の数だけ様々な形態がある。家族全員が同居することはあり得ないし、家族とは何親等までという決まりもない。法律上は親族・姻族という表し方もあるが家族とは異なる。

近年では育児と介護を支援するために定められた「育児介護休業法」の中で家族の範囲が示されている。介護関係においての家族とは、概ね「配偶者・父母・子・祖父母・兄弟姉妹・孫」である。

家族と家庭・家計の違いも明確ではない。日常で意味するときはさほど意識することはないが、家族関係となるとどの範囲を家族とするかという家族構成を考えることになる。

少なくとも同居している血縁者は家族と考えることができる。世帯で考えると、同居者がいる世帯と同居者がいない世帯に分けることができる。実態はどうだろうか。

 

4世帯に1世帯が単独世帯(ひとり暮らし)

 

厚生労働省の「世帯数,世帯構造×世帯主の年齢階級別」統計を元に、49歳までの世帯と50歳以上の世帯に分けると次のようになる。

年齢別に分けることなく日本の世帯の4世帯に1世帯は単独世帯(ひとり暮らし)となる。もちろん地域差・年齢差・男女差などは考慮されていないが、ひとり暮らし=独居=孤独・孤立とは限らない。

独居に対して家族と同居している世帯が65-70%ととなる。世の中の3分の2は独居世帯ではない。家族と同居=孤独ではない・孤立していないと考えているのだろうか。

 

 

 

同居と独居、どちらが幸せだろうか

 

50歳以上の独居世帯はどのような状態で独居になっているのだろうか。例えば20歳前は家族と同居、それからひとり暮らしで独居、結婚をして家族を持ち再び同居となる。そして人生後半戦になると夫婦二人になって、最後はひとり暮らしとなり最後は独居となる。

生まれたときからずっと同居という環境で一生を終える人もいれば、ずっと独居というひとり暮らしのまま一生を終える人もいるだろう。どちらが幸せかとかは一概に言うこともできないし、同居=幸せという図式が成り立つわけでもない。

ひとり暮らし=独居=孤独・孤立=不幸せという図式はどのような環境なら成り立つのだろうかを考えるべきだろう。

 

QOLという考え方の幸福とは

 

QOL(Quality Of Life)は「生活の質、生命の質」という意味で使われる。前者は人生観として、後者は医療に関わる概念として使われることが多い。

孤独・孤立は共に生活の質が低下する意味と関連して使われる。生活の質は長い目で見れば人生の質にもなる。どのような質が考えられるのだろうか。

Wikipediaでは「QOLの『幸福』とは、身心の健康、良好な人間関係、やりがいのある仕事、快適な住環境、十分な教育、レクリエーション活動、レジャーなど様々な観点から計られる」とまとめられている。

また「個人の収入や財産を基に算出される生活水準(英: standard of living)とは分けて考えられるべき」とも記されている。

独居、孤独・孤立には触れられていない。ひとり暮らし=独居はQOLの観点から見れば、必ずしも不幸せとは考えるべきではないように思われる。

 

「家族と同居は幸せ、独居は不幸せ」ではない

 

幸せという感覚・感情は人によって異なる。どのような状態が幸せなのか、不幸せなのかは誰も決めることはできない。ただ不幸せと感じている人は、不幸せの原因を求める。幸せと感じている人は原因ではなく、結果として幸せを受け入れて原因は考えない。

QOLにもあるように「良好な人間関係」は必要である。大勢の人との良好な人間関係を持つことはないが、どのような状態が自分にとって「良好な人間関係」なのか、そして幸せを感じるかを人生後半戦を迎えたら考えるべきだろう。一朝一夕に人間関係は作ることはできないし、人間関係を崩すこともできないのだから。