10月を過ぎたころから2020年の手帳やスケジュール帳が書店や事務用品売り場に並びだす。それだけではない、100円ショップにも雑貨売り場にも所狭しと並ぶ。
もう2020年の手帳は手にもう入れたでしょうか。
アナログか、デジタルか
私がスケジュール帳を使っていた頃は10月スタートのスケジュール帳を買っていた。1月スタートか、4月スタートかという好みはあるだろう。
アナログのスケジュール帳はどうしても年越し(年度越し)で連続するスケジュールがあるので、一時的にでも2冊のスケジュール帳を持たなければならない。
これが面倒でパソコンでスケジュール管理をし始めたが、最初の頃はインターネットもなくデータを持ち歩くにいちいちノートパソコンやモバイル機器に転送していた。
そのうちインターネットが登場してGoogleカレンダーを使い始めると、ほぼスケジュール帳は必要なくなった。
スマホが登場すると、さっと取り出してスケジュールを確認できるようになった、と言いたいところだが・・
ガラケーよりは良いが、スマホでもディスプレイの大きさに限界があるので小さい字が読めないのと入力に手こずるようになった。
なにより長期的な予定を俯瞰できないのがストレスとなることもあった。
そこで最近はガントチャート型の年間カレンダーを2年分持ち歩いている。
ところがガントチャートは毎週水曜日というような管理には不便だ。Googleカレンダーの拡張機能を使って今のところしのいでいるが納得はしていない。
来年こそスケジュール管理の方法を見直そうと考えていた。そうこう考えているうちに気がついた。
そういえば来年は2020年、区切りの年だ!
2020年代をどう生きるか
私は毎年の年末年始に楽しみにしていることがある。年賀状ではない、年賀状は小学校で止めた。
1年間の計画を年末年始に立てるのだ。計画と言っても必ず達成しようというものではない。
妄想をするのだ。やりたいこと、やらなければならなことを書き出してスケジューリングするのが楽しい。
スケジューリングするときにはできるだけ多くの情報が必要なので調べまくるのだが、今はネットがあるので本当に楽になった。
やりたいこと、やらなければならないことには時間のスケジュールだけではなく、資金計画も必要になる。
若いころは大体このあたりで挫折するか、アバウトになってしまう。
今年も年末年始を楽しみしていたのだが、今年の年末、来年の年始はちょっと違う。
2020年という区切りの年には、10年毎に10年間の計画を立てるのだ。
もちろん1年間の計画と同様に半分以上、いやもっとだろうか、妄想が占める割合は大きい。
私は40代、50代、60代という年齢で分けるよりも、暦年の区切りで考えるようにしていたことを忘れかけていた。
年齢で10年間を考えると主観的な情報が中心になるのに対して、暦年で考えると年齢とは異なった客観的な情報が必要になる。
50代(50歳~59歳)の目標と2020年代(2020年~2029年)の目標は考え方が違う。
2020年代の10年間をどう生きるかを妄想するのは楽しい!
変化の時代に変化しないこと
私の1990年代は順風満帆、2000年代は紆余曲折、2010年代は波瀾万丈、2020年代は自分次第となるかどうか。
人生100年時代がすっかり定着した感のある昨今、1年間の計画だけではなくもっと長期に渡って見通す必要が誰でもあるのではないだろうか。
ましてやVUCAの時代、長期的予測が難しいからといって1年間の計画だけでは行きあたりばったりになってしまう。
10年間の計画を立てるためには、10年間に起きるであろう事象の予測とビジョンが必要になる。
だからといってAI・ロボット・5Gというような科学技術の進歩や地球温暖化などの天変地異のことだけでもない。
日本の経済だけでなく世界経済、知性的なリスクを予見するということだけでもない。
自分自身がどう生きたいか、どう生きるかを考えることから始まる。
人生後半戦になれば残りの人生と考えることもできるし、人生100年時代のまだ半ばと考えることもできる。
10年先のこと考えるのではなく、10年間のことを考えるのである。
積み上げて考える人もいれば、10年後から逆算して考える人もいるだろう。
年末年始だけで考えられないと人もいるし、考える必要もないと思う人もいるかも知れない。
それでも1年後には1歳、10年後には10歳というように年をとるわけだ。
10年経って変わらないわけがない、それでも変えたくないことを妄想するのだ!
妄想するために必要なもの
年末年始に妄想するのは楽しいことだが、漫然と妄想しても計画まではたどり着かない。自分の考えをまとめるためにはツールがあったほうが便利だ。
市販の10年手帳、10年スケジュールもあるし、プランナーやオーガナイザー、自己啓発形式のものもあるが、大切なことは自分にあったものを選ぶことだ。
2020年代の10年間を妄想するには、事実と仮定を分けて考えなければならない。
さらに同じ仮定でも起きそうなことと、起きるかどうかわからないことを分けて考たほうがよい。
好きなこと、やりたいことを妄想するのは楽しいが、実際に起きることを妄想から避けてはならない。
妄想ツールは大きな用紙1枚あればよく、10年前には私はA3用紙を使っていた。
今回はGoogleスプレッドシートで作成してみた。
縦に西暦、横に事実か仮定かに関わらず妄想する題目(テーマ)を記入していく。
上の表の礼では、年齢は避けられない事実であるが、将来の「娘」の結婚は仮定である。
健康状態も現在が健康であれ将来も健康と考えたいが、実際は「父」の介護状態が進むのは避けられそうもない。
ファイナンシャルプランナーがライフプランを作成するときに記入するライフイベントのようなものだ。
ファイナンシャルプランナーはお金のプロであるが、健康や生きがいのプロとは限らない。
自分の人生の状況を一番よく知っているのは自分である。お金に関係なくライフイベントを妄想しなければならない。
表は2029年までだが、一番下の欄に2030年の自分の姿を妄想して書くことで2020年代の暮らし方が見えてくる。
次回は妄想する題目(テーマ)について。