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超々高齢社会では家族四世代が増え、二世代が年金受給!?

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「2000万円問題と家計調査年報」についてお話しして4回目になりました。今回は家計調査年報の家計収支から支出について見ていきたいと思います。平均値ですから、自分はこんなに使っていないと思うかもしれませんが・・。

 

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高齢者世帯の節約、倹約はどこまでできる?

 

今回はグラフの下側の消費支出についてです。左端の「非消費支出」とは直接税と社会保険料です。誰もが公平に納めなければならない費用です。消費税のような間接税は含まれていません。所得税、住民税、健康保険・介護保険・公的年金などの保険料が含まれます。「非消費支出」は前年の収入に応じて変化することもあります。自分とは違うと思うかもしれませんが先に進めます。

「非消費支出」の右側の食料から節約と倹約の対象になります。「節約」とは支出の元になる理由がお金ではなく、「倹約」とはお金を使わないことを優先すると考えると分かりやすいと思います。時間を節約するために使うお金、お金を倹約する代わりに使う時間という考え方の違いです。

まず支出の割合が多いのが「食費」です。食費には外食・中食が含まれますので支出を減らす対象になりますが、時間を節約するために外食・中食も選択肢になることは否めません。ただし高齢者が時間を節約するシーンを考えると過度の外食・中食は禁物です。また栄養面の片寄り、酒類の飲みすぎ、食品ロス(食べずに捨てる)を見直すと食費を減らすことができます。

次に10%前後の支出を見ていくと単身世帯の「住居」がありますが、持ち家比率と高齢になってからの住み替えが限定的なることを考えるとやむをえません。ゴミ屋敷ほどではないにしろ不用品(不要品ではない)を処分することで暮らしのスペースが広がる努力は必要です。

「水道・光熱」も使用料を減らす工夫も大切ですが、契約自体を見直す必要もあります。水道代は今後の値上がりが予測されますのでこれは支出を抑える対象にはなりません。電気・ガスは新たな供給先が増えていますの契約を検討する余地があります。灯油代などの主に暖房に使われる費用は住まいの断熱・換気などの状況を考えて計画的に行うべきす。

「交通・通信」は高齢者割引を積極的に使うべきです。最近では携帯電話(スマホ)の料金を抑える方法が多く出てきていますので、キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の契約以外にも検討する余地があります。「交通・通信」と直接関係はありませんが、スマホは電話の機能が付いている小さなコンピューターだと考えましょう。

さて「教養・娯楽」と「交際費」ですが、節約か倹約かという判断が難しい費目です。自分自身のために使うのが「教養・娯楽」、他の人と一緒に使うのが「交際費」と分けて考えてみるとメリハリがつきます。そして余裕があれば浪費につながりやすいのもこの2つですので、節度をもって使いたいものです。そのためには使った後の振り返りがこの2つの費目には大切です。

これらのことに注意してどのくらい支出が減るかは人それぞれ違いますが、大切なことは家計簿のような支出管理を行うことです。月単位で集計を行っていない人はすぐにでも始めましょう。家計調査の収支項目一覧は下記を参照してください。 

家計調査 収支項目分類一覧

 

 

 

 

「2000万円問題」は高齢者の生活を見直すきっかけに

 

高齢者の生活を収支から考えると収入が右肩上がりではなくむしろ右肩下がりになります。支出は横這いになるか少しずつ下がっていくかもしれません。そして自然災害や今回の感染症のように予期せぬ出来事も多くなってきました。

収入を維持する、または増やす余地がある人は、月3万円(年36万円)の収入増を考えてみましょう。期限はありません。死ぬまで、死んでから後も収入が続く方法もあります。そんなうまい話はないと思うでしょうが縁がないだけです。

月3万円をクリアしたら月5万円(年60万円)の収入増を考え、次は月10万円(年120万円)を目標とするのもよいでしょう。収入はもう増えないと考えるのではなく、収入を増やすために自分ができることはと考えられるかどうかです。

支出については前述のとおり、お金以外の節約とお金の倹約と分けて考えて支出を減らしてみましょう。浪費につながりやすい趣味・娯楽と交際費の振り返りも忘れずに行うようにしましょう。もう1つ、保険医療について触れませんでしたが、高齢者にとっては健康維持に関わる費用もこの中に含めてもよいと思います。「健康保険医療」という費目で考えてみましょう。

このよにしても不足分が生じる場合のために貯蓄が必要になります。1年間は収入が途絶えても暮らしていけるくらいの貯金が最低限は必要です。年金は途絶えることはありませんが、受給額(手取り)が維持されるとは限りません。

 

 

 

 

高齢者が変わること、そして他人と比べないこと

 

最後に、高齢者が収入を増やし支出を減らし、収支のマイナス(不足分)を発生させないようにするためには2つのポイントがあります。1つは変わること、もう1つは他人と比べないことです。

高齢者は現状維持がベストだと考えがちですが、経済的な現状維持は実質的な下降に向かっています。現状維持ではなく現状を変えるために自分が変わるように努力しなければなりません。難しいことですが、自分が変わらなければ世の中は変わるはずもないのですから。

また「2000万円問題」のような平均的数字に踊らされないことです。平均的数字にぴったり当てはまる国民はほとんどいません。ただし不足分が生じる人も多くいると思われるので、収入と支出を細分化して考えて常に1年は暮らせる余剰資金を持つことは大切です。

これからの日本は超々高齢社会になります。家族三世代ではなく四世代が増えてきます。そして四世代のうち二世代が年金を受給すると考えると、高齢者世帯の収支の不足分ではなくほとんどの世帯が収支に不足分が生じるようになりかねません。

 

そうならないためにも、高齢者はお金に関わる暮らし方を変えることを拒んではいけないと思います。