人生後半戦の新おとな学 Ver.3

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人生後半戦の時間の使い方は〇〇〇時間で決まる

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人生100年時代に100歳を超えているご長寿さんが全国で約8万人いらっしゃるそうです(2020年9月1日現在)。前年より約9千人増加しているので、100歳以上のご長寿さんはこれからも増え続けるでしょう。今回は長くなった人生後半戦の時間の使い方についてお話ししたいと思います。

 

 

 

人生後半戦の区切りは何回あるのか

 

人生100年時代の人生後半戦は区切りのよい50歳から始まると考えています。実際には人生が終わる直前まで何歳が折り返し地点かはわかりませんので、人生後半戦が始まる年齢は人それぞれです。自分で人生後半戦になったなと思ったときから人生後半戦は始まります。

50歳に人生後半戦がスタートし、次の区切りは年金を受給する65歳、その次が医療保険が後期高齢者となる75歳、そして最後の区切りが100歳です。時間の使い方を考えるときにはこのように長期的な区切りでの時間の使い方と、より短期的な時間の使い方を考える必要があります。

また「時間を使う」ということは「生きていく」ことですので、生きていくために必要なものを手に入れなければなりません。現代社会ではお金がなければ必要なものを手に入れられないことが多く、また社会制度を維持するためにもお金が必要です。

生きていくため、社会制度を維持するため、この2つだけ考えても時間とお金がなければ現在のような文明の恩恵を授かることもできなければ、文化の発達を楽しみとして享受することはできなかったでしょう。文明も文化も時間的ゆとりと経済的なゆとりから生まれたのです。

翻って人生後半戦では経済的なゆとりに個人差はあっても、長期的な時間的ゆとりに個人差はないと考えられます。つまりいくらお金があっても長生きできるとは限らないということです。

 

 

50歳から64歳までは積極的にそして・・・

 

人生後半戦の序盤戦である50歳から64歳までは、働いて収入を得ている人も多く時間的ゆとりが必ずしもあるとは言えません。経済的ゆとりは支払よりも収入が多くなければ生まれませんので、収入のために時間を使っている人も多くいます。

一方で50歳から64歳までの年代で、時間的ゆとりを持っている人も目立ち始めます。この年代では収入に余裕がある人が時間的ゆとりを持つことができます。しかしながら時間的ゆとりがあることと、得られた時間的ゆとりをどのように使うかは別問題です。

50歳から64歳までの時間の使い方は、収入に時間をかけることが優先し、ゆとりに時間をかけること、65歳以降の計画を練ることは優先事項にはなりません。そして自分お両親や配偶者や配偶者の介護に割く時間もこの年代に必要になり、その時間をどこから得るかは優先事項の低い順から潰していくことになります。

収入を得る時間を介護に割かなければならなくなると、介護離職のような問題が発生します。介護離職をしても収入に当てる時間やゆとりの時間を持てるとよいのですが、どちらも持てなくなるような悪循環になるようなことだけは避けなければなりません。

50歳から64歳までの時間の使い方は、積極的にかつ慎重にという重要な期間です。

 

65歳から74歳まではゆとり時間が主軸

 

65歳から74歳までは雇用延長という制度を使って働くことも可能です。この年代の仕事や働き方は積極的に働くというのではなく、ゆとりを持って働きたいという人が多くなります。収入は年金がベースとなり、また64歳までに貯えた資産があれば時間的なゆとりを持つことができます。

65歳から74歳までのゆとり時間は旅行に使いたいといいう人が多いのもこの年代の特徴です。旅行以外には友人知人と親交を深めたいと思う人も多くいます。旅行にしろ友人知人との親交も体の動くうちにというのが行動の裏側に見え隠れします。

体が動くうちにということに関連して健康にゆとり時間を割く人もいます。65歳から健康を考え始めても遅いのですが、考えないよりはよいでしょう。ただし、専門的なトレーナーや栄養管理の下で行う人は少なく自分なりの健康管理が多いようです。

65歳から74歳までの年代では、ゆとりの時間を楽しむ時間として優先し、仕事はゆとり時間の使い方の1つとして考える傾向があります。75歳以降の計画は、健康であること以外は現状維持を考えていると思われます。

65歳から74歳までの時間の使い方は、高齢社会の中心となる年代ですが、その生活実態はゆとり時間を軸にしていることが特徴です。

 

75歳以降の時間の使い方は体頭心しだい

 

75歳以降は健康で体が動き、頭が働き、人との交流もでき、欲張らずに人生をまっとうすべく時間を過ごすという考えの人が多くなります。令和元年の簡易生命表によれば、75歳の平均余命は男性 12.41歳、女性 15.97歳です。75歳の時点の平均寿命は男性87.41歳、女性 90.97歳となり所謂平均寿命より長くなります。

一方で健康寿命は2016年(平成28年)の調査によると男性 72.14歳、女性 74.79歳と75歳以下になっています。少なからず75歳の時点では健康でない人が多くなることを示唆しています。この場合の健康とは自立して生活できるかというのが基準ですので、健康でないから日常の生活がまったくできないということではありません。

現実的に体と頭の働きが衰えてくることは否めないのですが、本人が認めない限りは日常の生活を行うことが可能です。ただこのために事故を起こしたり、事故に巻き込まれたりするのはニュースなどですでに知られています。

体と頭だけではなく、心の健康にも注意しなければなりません。怒りっぽくなったり、塞ぎこみやすくなったり、ボーっとすることが多くなるのも加齢が原因かもしれません。ロコモ、フレイル、サルコペニア、認知症、老人性うつなどの症状が知られています。

75歳以降の時間の使い方は、体と頭と心の使い方に大きく左右されます。一日の時間がすべてゆとり時間でも体と頭と心が働かなければ時間を使うことさえままならないのです。

 

 


人生後半戦の時間の使い方は計画の先を見る

 

人生前半戦と人生後半戦の時間の使い方の大きな違いは、残り時間の量ではなく計画と実行の違いにあります。人生前半戦は計画を念入り綿密に立てるよりも行動を重視したほうが良い場面が多々あります。

ところが人生後半戦になると計画と実行のバランスが変わってきます。計画を立てる時点で、計画のさらに先を見通すことが必要です。50代の人は60代の計画とその先の70代まで、60代の人は70代との計画と80代以降の見通しを立てることをお勧めします。

このように考える一番の理由は、自分が思っている以上に体と頭の働きが衰えるからです。心は体と頭の働きと環境にもよりますし、心が弱ると自分自身では手に負えなくなるので計画してもしかたがありません。

体と頭の衰えが顕著にわかるのは、時代の流れについていけなくなったと感じた時です。例えば、歩くのが遅くなった、目や耳の衰えを感じてきた、新しい製品やサービスを使うのが面倒くさくなった、興味のあることでも長続きしない、などです。

できれば5年おきぐらい、50歳、55歳、60歳、65歳、70歳というように計画を見直すべきでしょう。行動は優先事項とゆとり時間のバランスで決まります。自由度があるようで、年を取るにつれて自由度がなくなっていくことに落胆せずに注意しなればなりません。

 

 

人生後半戦はゆとり時間の使い方しだいで豊かになる

 

人生にはいつか終わりが来ます。その時に良い人生だったと思いたいのは誰もが同じです。ところがやっておけばよかったと思うことがある人も多いようです。どのように思っても命の終わりは来るわけですから、人生後半戦は終わりを迎えるという現実を見る覚悟を決めなければなりません。

人生後半戦になって、ゆとり時間を毎日持てるようになってからは、時間を持て余すことのないようにしたいものです。


次回はゆとり時間の作り方とゆとり時間を使う目的についてお話ししたいと思います。